導入から4日後にオンライン説明会を実施、コロナ時代の新卒採用

パナソニック デバイスシステムテクノ株式会社

同社は、パナソニックグループ製品の心臓部を支えるデバイス専門会社として設立された技術者集団で、現在は、年々複雑化・高性能化するデバイスを「作る」最先端ハードウェア技術と、デバイス性能を限界まで引き出し「使う」ソフトウェア技術、その両方の開発をおこなっています。社員の約98%が技術職であり、新卒採用での募集職種はすべて技術職のみとなっています。

導入効果

  • リアルさを追求した採用活動の実現
  • 遠方の学生との接点が増加、一方で出張費用の削減
  • 完全オンラインへの移行から4名の内定承諾

はじめに

3月は多くの会社が年度末を迎え、4月には新入社員を受け入れと、社会人にとって1年の中でももっとも慌ただしい時期です。
そして、大学3年生にとっては就職活動が始まる時期でもあります。

しかし、今年に関しては、新型コロナウイルスの影響でこれまでの採用活動・就職活動が難しい状況となりました。人と人との接触を避けなければならない今、企業はどのような採用活動をおこなっているのでしょうか。

今回は、パナソニック デバイスシステムテクノ株式会社に取材をしました。

※本インタビューは、新型コロナウイルス感染拡大に配慮してオンラインにて実施しました。
(実施日:2020年6月10日)

 

採用現場にもコロナショックが到来

「まずはお会いしましょう」という採用スタイルからオンラインへ

−− 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにCallingの導入に至ったと聞いています。これまではどのような採用活動をおこなっていたのでしょうか。

山村様:新卒採用では、対面でのコミュニケーションを非常に重視していました。

というのも、当社はパナソニックグループのなかの一社です。「パナソニック」を知らない学生さんはほとんどいらっしゃらないと思いますが、同じブランドを冠した会社は世の中に多数あります。
ですから、学生さんからすると何をやっている会社なのか、他社と何が違うのかが非常にわかりづらい。

一方で、デバイス領域の最先端技術と、社員のほぼ全員が生涯エンジニアとして設計開発に打ち込める環境は、他社には無い大きな特徴で、そこが伝わればきっと関心をもってもらえると思っています。
そういう背景もあり、応募いただいた学生さんには「まずはお会いしましょう」というのが我々の採用スタイルでした。

 

−− 対面でのコミュニケーションを重視していた御社ですが、オンライン説明会・Web面接を実施することになりました。その経緯について教えてください。

山村様:2月中頃からでしょうか。
日本国内でも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるようになってきました。しかし、当社としては対面での採用活動にこだわっていたので、そのときは、感染防止対策を徹底しつつ何とかその採用スタイルを継続したいと思っていました。

しかし、現実はそうはならず。
3月後半に差し掛かってくると、主要都市で緊急事態宣言が出るのではないかと、緊迫した状況になってきました。採用活動とはいえ一番大事なのは、あくまでも学生さんの健康・安全です。そうなると、当社としても、苦渋の判断ですが、直接お会いすることを断念せざるを得ませんでした。

そこから、採用活動をオンラインでやろう、という方向にいっきに舵を切ることにしました。

 

オンラインへの切替え判断から4日で本導入

−− そのときは、世の中も働き方・生活様式など変化を迫られたタイミングでしたね。それにしても、異例の速さでCallingを導入・利用開始をされました。それほどまでに、急がれていたのは理由があるのでしょうか。

山村様:そうですね。
初めて、営業の方とお話させていただいたのが火曜日でした。その時点ですでに、その週の土曜日に説明会を開催することが決まっており、多数の参加予約もいただいていました。

緊急事態宣言が出るのか出ないのかという状況でしたが、予定をいれてくださっている学生さんのためにも開催をを中止するという選択肢はありませんでした。
なかには遠方から来てくださる方もいる状況でしたので、具体的なことは固まっていませんでしたが、とにかく「移動は不要、オンラインでやります!」という案内をまずは送らせていただきました。この時点で説明会まであと4日でした。

そのため、どのようなかたちであってもオンラインで説明会をしなければならないという状況だったんです。
営業の方とお話しながら、当日の学生さんの動きをシミュレーションして・・・。学生さんにCallingの接続方法を含めた詳細案内をしたのが、説明会の前日というスケジュール感でした。

 

対面と同じようにオンライン説明会・Web面接を

Web会議ルームの行き来がスムーズにできる

−− 導入を急いでいたとはいえ、数あるWeb会議システムの中からCallingを選んでいただきました。どのような点が決め手となったのでしょうか。

山村様:もともと、社内では他社のWeb会議システムも使っていました。しかし、対面に近いかたちで運用したいとなると、うまくいきませんでした。

我々の本社は、京都にありますので、どこからでもすぐに訪問していただけるというわけではありません。学生さんの立場で考えると、数十分の面接のためにわざわざ来てもらうのもどうかなと、思うところがありました。
また、繰り返しになりますが、応募いただく学生には、当社のことをよく知っていただきたいという思いもありました。そこで当社では、説明会、座談会、面談などを同時に用意し、多くの社員や情報に接することができるようにしていました。

対面でやっていたことと同じことをオンラインで実現するとなると、Web会議ルームの行き来がスムーズにできなければいけません。その点、Callingは対面に近いかたちで運用ができました。

 

チャット機能で学生さんのご案内もスムーズに

−− おもしろい採用手法を実践されていますね。選考などで重宝している機能はありますか。

山村様:チャット機能でしょうか。
まず「ロビー」というWeb会議ルームを用意して、学生さんにはそこで待機してもらいます。それとは別に、面談ルーム、座談会ルームなども用意しておいて、チャット機能で「この部屋に入ってください」と個別にご案内をします。
面談が終わったら、チャットで「次はこちらのルームです」という感じでご案内をします。

CallingのWeb会議ルームは固定URLで、かつ参加者へのID発行などが必要ないので、学生さんとのやりとりも最小限で済み、スムーズに開始できました。
Web会議システムを使った試みは初めてでしたが、これまで混乱が起きたりすることもなく、すごくうまく運用できています。

 

完全オンライン化でも4名の内定承諾

遠方からの面接者が増加

−− オンライン説明会・Web面談もトラブルなく運用ができているということですが、実際に、導入してからの効果はいかがでしょうか。

山村様:具体的な数字は、出せていないのですが、遠方からの応募者が増えたと思います。オンライン説明会になったことで、北海道や沖縄といった、遠方の学生さんにも、気軽にご参加いただけるようになりました。

もともと、当社とのマッチング度の高い学生さんに絞り込んだかたちで採用活動をおこなっていました。なので、Callingの導入前後で、説明会参加人数の目立った変化は見られていないです。

 

オンライン化でもグリップは変わらず

−− 人事のなかには、オンライン説明会・Web面談は学生とのグリップが弱くなるという声もあるようですが、この点について課題感はありますか。

山村様:対面と全く同じとは言い切れないですが、双方のマッチングを図るうえで、Web上で実現できることは可能な限りやれていると感じています。

ご説明したように、私たちはこれまで、自社のことを知ってもらうというのを大切に、採用活動をしてきました。オンラインであっても対面での採用活動と同様に、説明会、座談会などを通じて、たくさんの情報提供をおこなっています。
技術職しか採用しておりませんので、説明会は技術部門の責任者が最初から最後まで説明します。技術的に相当深いところまで語られるので、それに伴い学生さんからも質問が多くあがってきて、質疑応答だけで1時間近くおこなうこともざらにあります。

オンラインといっても双方向でライブ感のある形式なので、対面での採用活動とそれほど違和感なくおこなえていると感じています。結果として、オンライン説明会・Web面接に完全移行してから、すでに4名の内定承諾をいただきました。

 

出張経費の削減

−− そのほかにも効果はありましたか。

山村様:出張がなくなったというのもありますね。
これまでは、東京でも貸会議室を借りて説明会・選考会をおこなっていたので、1回あたり30万円ほどの費用がかかっていました。これを数回やるとなると、相当な費用になります。
それが、全てオンラインに切り替わったことで、出張経費の削減につながっています。

 

withコロナ・アフターコロナの採用活動

21年度は完全オンラインで採用活動を

−− 緊急事態宣言も解除され、外出自粛や休業養成なども緩和されつつあります。これからの採用活動は、以前のように対面でおこなっていくのでしょうか。

山村様:いえ、21年度の新卒採用は、完全にオンラインでおこなっていこうと考えています。緊急事態宣言が解除されたとはいっても、コロナウイルスが収束したかというと、そうではありません。

対面でおこなうことで、移動も含め学生さんに感染のリスクが高まるため、説明から内定連絡まで全てオンラインでおこなおうという判断をしました。
とはいえ、会社を一度も見ないまま就職先を決めることには当然不安があると思うので、内定後には、3密対策をおこないながら実際に来社いただき、技術や先輩社員と接してもらう機会を設けようと考えています。

 

対面とオンラインのハイブリッドを実現

−− 来年以降の新卒採用は、どのようにお考えでしょうか。

山村様:対面とオンラインのハイブリッドで、採用活動を進めていきたいと考えています。人生を左右する会社選びにおいては、やはり実際にお会いしてお互いに理解を深めることが一番良いという考えには変わりありません。

しかし一方で、今回のオンラインの採用活動を通じて、遠方の方からは「気軽に参加することができて良かった」というような声も多数いただきました。

学生にとっても、我々にとっても、オンラインにはオンラインのメリットがあるのも事実です。
だからこそ、対面とオンラインで区別するのではなく、お互いにとってベストなツールを場面や状況に応じて自由に行き来できるような、フレキシブルな採用をおこなっていきたいと考えています。

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