ダイヤルインとは?かけ方などの仕組みや料金相場を紹介

Web会議へ参加するためには、デバイスやインターネット環境が必要です。
ダイヤルインは、上記のうちインターネット環境がない場合に重宝する機能です。
インターネット環境が整っていない場所にいる参加者は既存の電話回線でWeb会議に参加できるため、通信状態の良し悪しを気にせずに済むでしょう。
Web会議に参加したいけれどインターネット環境が整っていなかったり、出先に出ていることが多くインターネット環境が補償されなかったりする人はぜひダイヤルイン機能を活用してください。
本記事では、ダイヤルインの概要やかけ方や仕組み、さらには料金相場を紹介します。

ダイヤルインの概要

一般に、ダイヤルインというときは電話の機能とWeb会議の機能を指すパターンがあります。
電話でのダイヤルインとWeb会議でのダイヤルインでは意味合いが異なるので、注意が必要です。
電話とWeb会議、それぞれのダイヤルイン機能について、概要を紹介します。
1回線に複数で複数の電話番号が使えるサービス
電話でダイヤルインというときは、一つの電話回線に複数の電話番号を割り当てるサービスをいいます。
通常の電話は、1回線に1番号です。
個人宅、個人商店などなら不都合はありませんが、多数の社員を抱える企業の場合、1回線に1番号では追いつきません。
数十台の電話を配置するために同じだけの回線が必要になってしまいます。
ダイヤルイン機能を導入すれば、回線を増やさなくても数十台の電話機を設置することが可能です。
回線の管理が煩雑にならないうえ、コストも安価に抑えられます。
したがって、回線コストや維持コストを削減したい企業にとって、ダイヤル機能は節約対策に有効です。
ただし、注意点として以下の2点が挙げられます。
- 同一の市内局番と電話回線を利用する
- 別途オプション料金が発生する
ダイヤルインを利用する場合は、1番号につき追加料金が発生します。
たとえば、NTT東日本の場合は1番号につき月額880円の追加が必要です。
電話の数が60を超える場合は、セットプランを検討した方がよいでしょう。セットプランは500番号までは月額55,000円です。[注1]
電話回線からWeb会議に参加する機能
Web会議でのダイヤルインとは、インターネット回線ではなく電話回線でWeb会議に参加する機能です。
標準装備されているツールもありますが、別契約や高額なプランへの加入が必要となるケースもあります。
ダイヤルイン機能が使えるWeb会議ツールなら、Web会議の招待メールなどに電話番号が記載されているでしょう。
Web会議の招待メールについて、こちらの記事でも紹介しています。
ダイヤルインの料金相場
ダイヤルインの料金相場は、Web会議ツールによって異なります。
ダイヤルインの個別機能だけをオプション扱いにしているものは少なく、無料あるいは有料プランに含まれているのが一般的です。
たとえば、ある会社のWeb会議ツールでは、無料、有料プランともにダイヤルイン機能が備わっています。
有料プランは、頻繁にミーティングをする国や地域を選択できるため、国際電話をかける必要がなくなります。そのため、海外の支社とWeb会議をおこなうことが多い場合などは、通信料のコスト削減に有効です。
ダイヤルインをどのように使うかで必要な機能や料金は変わるため、まずは「どのようなシチュエーションでダイヤルインを使うか」「頻度はどうか」などをきちんと考えましょう。
ダイヤルインの仕組み
Web会議ツールにもよりますが、ダイヤルインは以下の3タイプの仕組みを備えています。
- フリーダイヤル
- 従量課金
- 主催者からの呼び出し
フリーダイヤルは、文字通りフリーダイヤルを使ってWeb会議に参加することです。
当然ながらWeb会議参加者には通話料が発生せず、通話料は、回線を契約するホスト側が負担します。
一方、従量課金とは、Web会議参加者が通話料を負担するケースです。
市外局番や国番号を入力してWeb会議に参加し、回線を利用した時間に応じて料金がかかります。
海外から参加する場合は国際電話料金が適用されるため、著しく高額になるケースもあるでしょう。
なかにはナビダイヤルでWeb会議に参加する人もいますが、こちらも料金は参加者負担です。
また、Web会議参加者が電話をかけるのではなく、ホストがWeb会議参加者を呼び出すケースもあります。
これはコールアウト(呼び出し)といわれる機能です。
Web会議参加者が自分の電話番号をホストに伝え、ホストが電話をかけて会議に招待します。
通話料の負担はホスト側で、Web会議参加者の負担はありません。
ダイヤルイン機能を使う場合は、どの仕組みを使うのか適切に選択しましょう。
ダイヤルイン機能を使う3つのメリット

Web会議ツールにはさまざまな機能があり、利用者にとっての使いやすさが考えられています。
デジタルツールであるはずのWeb会議ツールにおいて、あえてダイヤルインというアナログな機能があるのはなぜなのでしょうか。
Web会議でダイヤルイン機能を使う理由やメリットについて紹介します。
1. インターネット環境に左右されない
ダイヤルインのメリットの一つは、インターネット回線を介さずにWeb会議に参加できる点です。
Web会議ツールを利用すれば、対面式に近いかたちで会議を開催できます。
とはいえこれは、高速かつ快適なインターネット環境があればこその話です。
インターネット回線が不安定な場所では、音が途切れたり画像が不鮮明になったりする恐れがあります。
場合によっては会議自体の継続が困難となり、会議に参加する意義が失われてしまうこともあるでしょう。
このようなときダイヤルイン機能を使えば、インターネット環境に影響を受けずに済みます。
共有機能やホワイトボード機能などは諦めざるを得ませんが、音声が安定するだけでも安心です。
Wi-Fi機器に不具合が生じた場合も、会議の予定を諦める必要はありません。インターネット環境に不具合が生じた場合も、ダイヤルイン機能によって会議をおこなうことが可能です。
2. 通信速度制限を受けているときに重宝する
出先からWeb会議に参加する場合は、スマートフォンを使って参加する人も多いのではないでしょうか。
このとき出先にインターネットに接続できる環境がない場合は、必然的にスマートフォンごとのキャリア回線でデータ通信をおこなうこととなります。
万が一、スマートフォンに通信速度制限がかかっている、もしくはWeb会議参加中に制限がかかる危険がある場合、Web会議に参加するのは難しいです。
通信速度制限下では画像や音声が不安定で、会議の内容を把握することさえ困難でしょう。
その際、ダイヤルインなら電話回線を使うため、スマートフォンのデータ容量を圧迫しません。
スマートフォンにおける通信速度制限を心配せず、Web会議に参加することができます。
Web会議システムの通信量は、こちらの記事でも紹介しています。
3. 急なWeb会議にも対応可能
出先で急にWeb会議への参加を求められたときも、電話回線があれば参加できます。
近年はフリーWi-Fiスポットや電波の安定している場所が増えているとはいえ、未だにインターネット環境が安定していない場所も少なくありません。
突然Web会議への参加を求められても、対応できないこともあるでしょう。
その点、電話回線なら日本の広い範囲で使えます。
推奨されるインターネット環境を用意できなくても、音声が途切れる心配はなく、通常のWeb会議と同様に意見を述べたり議論を交わしたりできます。
ダイヤルインのかけ方

ダイヤルイン機能の使い方の詳細は、Web会議ツールによって異なります。
ここでは、大まかな流れとポイントを紹介します。
PCで電話回線を使う場合
PCでWeb会議に参加したとき、画像や音が乱れがちになることがあります。
インターネット回線を諦めて電話回線につなぎ替える場合は、以下の手順が参考になるでしょう。
- PCでWeb会議に参加する
- 接続先を「電話」に切り替える
- 発信元の国(日本)を選択する
- 指定の番号に電話をかける
- 招待メールに記されたミーティングIDや参加者IDを入力する
発信元の国を選択しないと「国や地域が選択されていません」などと表示され、ダイヤルイン機能が使えないケースがあります。
必ず自国のチェックボックスをオンにしましょう。
またWeb会議ツールによってはIDではなく、招待メールに示されたPINを入力するケースもあります。
PINが第三者に知られると情報漏洩の危険性もあり得るため、適切に保管しましょう。
また、スマートフォンやタブレットで音声のみ電話回線に切り替える場合も、流れは同じです。
スマートフォンやタブレットで電話回線を使う場合
出先でスマートフォンやPCが全く使えない場合は、音声通話のみでWeb会議に参加できます。
ダイヤルインの手順は以下の通りです。
- 招待メールに記載されている番号に電話をかける
- 音声案内に従ってミーティングIDなどを入力する
- 参加者IDを入力する
会議を退出する場合
会議室を退出する場合は、インターネット回線と同様に「退室する」のボタンを押すだけです。
電話回線を維持して音声のみつないでおきたい場合は、ツールによっては「電話をそのままつなぐ」というボタンがあります。
チェックボックスをオンにすれば、音声のみでWeb会議に参加できるでしょう。
ダイヤルインの注意点

ダイヤルイン機能でWeb会議に参加する場合、料金面や設定面で注意が必要です。
Web会議への参加で電話回線を使うときの注意点を紹介します。
1. 通話料がかかる
基本的に、電話回線を使った場合は電話料金がかかります。
Web会議にあまりにも長時間参加すると、通話料金の負担が予想以上に大きくなるかもしれません。
Web会議が数時間にも及ぶ場合は、退出することも検討しましょう。
2. ダイヤルインの地域に注意
Web会議ツールによっては、ダイヤルインのときに利用する電話回線が海外に設定されているケースがあります。
知らずにダイヤルイン機能を使ってしまうと、国内会議に国際電話回線で参加することになりかねません。
当然ながら法外な通話料が請求されるため、地域設定が正しいかどうかを必ず確認しましょう。
3. 事前設定が必要
ダイヤルイン機能が標準装備されているWeb会議ツールは多々ありますが、デフォルト設定になっていないことが少なくありません。
各ツールのダイヤルイン機能についてHPなどで確認し、電話機能が使えるように設定しておきましょう。
また、ホスト側が無料プランの場合、ダイヤルイン機能が使えないケースもあります。
会社の会議などでダイヤルイン機能が必要となりそうな場合は、事前に有料プランへの変更を求めておくのをおすすめします。
インターネット環境によってはダイヤルインも検討しよう
ダイヤルイン機能は、電話回線を使ってWeb会議に参加できる機能です。
インターネット回線が不安定だったりそもそもインターネット回線を利用できなかったりする場合に重宝するでしょう。
ダイヤルイン機能の基本的な使い方は、ホストからくるWeb会議招待メールにある電話番号に電話をかけ、ミーティングIDや参加者IDを入力するだけです。詳細はツールによって異なるので、Web会議参加にはどのような認証が必要なのかを必ずチェックしてください。
ただし、ダイヤルイン機能は、電話回線につないだ時間に比例して料金がかかることがあります。
Web会議に長時間参加することによって通信料金の負担が大きくなるため、切り上げるタイミングも設定しておくことが必要です。
ダイヤルイン機能を使いこなせれば、Web会議ツールの有効性はさらに高まります。
環境に合わせて回線を使い分け、時間や場所にとらわれない会議を実現しましょう。
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